エアコンガス漏れ修理 エバポ交換作業工程 いすゞエルフ
この記事ではいすゞのエルフのエアコンガス漏れ修理についてまとめています。
ダンプ、トラックなどのエアコンもガス漏れ修理は乗用車に比べてやりやすことが多いです。
この記事ではエバポレーターから漏れた車両の修理工程を紹介していきます。
参考にしていただけたらと思います。
エアコンガス漏れ修理 エバポレーター交換
エアコンの効きが悪いという、いすゞのエルフ。
まずはエアコンガス圧力の点検を行います。
低圧高圧ともに低くなっていることがわかりました。エアコンガス漏れが考えられます。
エアコンガスの漏れ箇所特定方法はほかの記事で詳しくまとめているので参考にして頂ければと思います。
点検の結果エアコンガスの漏れ箇所はエバポレーターからの漏れであることがわかりました。
エバポレーターは室内のエアコンユニット内にある部品で、風を実際に冷やす部品になります。
温度の上下は激しい部品になるので、クラックなどが入ってしまいガス漏れを起こすことが多い部品です。
交換をするには、エアコンユニットをばらしていく必要があります。
乗用車だとかなりの部品点数をばらばらにしていかなくてはなりませんが、ダンプの場合は比較的簡単に交換できるようになっていることが多いです。
また、エバポレーターの交換を行う際は同時にエキスパンションバルブという部品も交換を行うとよいです。
エルフ エバポ交換作業工程
エルフのエバポ交換をするにはまずウォッシャータンクを取り外します。
ボルトとナット3か所でとまっています。
ウォッシャータンクが外れると、ブロアモーターが見えます。
次にブロアモーターを取り外い行きます。
ブロアモーターは外側からも、ボルト2本とまっている箇所があるので注意してください。
ヘッドライトを取り外す必要があります。
ヘッドライトを取り外すにはサイドマーカーを取り外す必要がありますが、赤丸部の爪が折れやすいので注意して外します。
ヘッドライトを外して下からのぞくと黒いボルトが見えます。2本あるので緩めます。
室内側のナットと、トルクスネジを緩めたらブロアモーターを動かせるようになります。
内気外気の切替ワイヤーを外すのを忘れないようにしましょう。
ブロアモーターが外れると、エバポレーターが見えてきます。
ここまでくればもう少しです。
エキパンのところのケースを外します。
エキパンのボルト2本を緩めたらエバポからエキパンを外すことができます。
エキパンから車外に出ている配管を外します。
エキパンと配管を完全に外してエバポだけの状態にします。
運転席側からエバポレーターのあたりを除くと、温度センサーの配線があるので、コネクタ類を外しておきます。
上の画像赤丸の部分です。ここが結構忘れがちになるので気を付けましょう。
エバポレーターのケースがビスで何か所かとまっているので外します。
これでエバポレーターが外れる状態になりました。
エバポレーターを助手席側に引っ張りだしましょう。
取り外したエバポと新品エバポの比較です。ほこりがびっちりたまっているのがわかります。
これがもう少しひどくなるとエバポが風を通さなくなり、風が出てこないなどの不具合が起きます。
その際はエアブローなどをして清掃します。
新しいエボパレーターに温度センサーを取り付けたら、エバポレーターをケースに戻して、逆の手順で組み立てていきます。
すべての部品が組み終わったら、真空引き作業を行います。
10分間真空保持できていれば、漏れは収まったと判断してください。保持できない場合はほかに漏れている可能性があるので再点検が必要です。
真空保持状態が問題なければエアコンガスを補充します。
真空引きを行った際は必ず、高圧側からガスを補充します。
低圧側から補充すると、液体のままの冷媒がコンプレッサーに回りコンプレッサーを破損させる恐れがあります。
高圧を開けていっぱいにガスが入ったら、高圧バルブを閉め、エンジン始動しエアコンを起動させ、通常通り低圧側からガス補充を行います。
エルフの場合大体ガス缶2本分入ると思います。
エアコンガス圧を見ながらガスを補充し、エアコンの効き具合が正常に名なれば作業終了です。
まとめ
エバポレーター交換というと、インパネ全部ばらして・・・と大変な作業をイメージしがちですが、トラック、ダンプのエバポの交換を意外とやりやすい場合が多いです。
乗用車の場合はヒーターホースをはずして、エアコンユニットASSy取り外して・・・と大変な場合が多いですが。
エアコンガスの漏れ修理は、点検整備作業となると工賃も高額になることが多いです。
かといって経年劣化で不具合が出てくる部品なので予防するのも難しいのが痛いところです。