60ヴォクシー ノア ハンドルを動かすと異音がする 修理内容 




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60ヴォクシーのハンドル動かすと、ギュー、キュー、ジー音などの異音がする症状の修理内容です。

60ノアも同じつくりですのでこの記事を参考になると思います。

型式:TA―AZR60

年式:平成16年

走行距離:11万km台

症状

ハンドルを動かすとエンジンルームの方から、ギュー、キュー、ジー音など異音がしてくる。

エンジンをかけて走行中交差点を曲がるときや、末切りをしたときに特に大きな音が鳴る。

現象の音を動画で確認してみてください。

音がうまく拾えずわかりにくいかもしれませんが、ハンドルの動きに連動してキュー音がしています。

動画:https://youtu.be/Y6hgmahAPc4

実際に現車で耳で聞くともっと大きい音で聞こえてくると思います。

点検内容

このハンドルを動かしたときになる異音の原因はパワーステアリングからの異音の可能性が高いです。

ちなみに、60ヴォクシーのパワステは油圧を使ってハンドルの操作力を補助する仕組みになっています。油圧式パワステといいます。

そのためパワステ本体には『パワーステアリングフルード』という専用のオイルが使われています。

最近ではこの油圧式パワステが使われている車は減って、電動式パワステが一般的になっています。

パワーステアリングからの異音の可能性を疑い点検をします。

先ずはエンジンルームを開け、パワーステアリングフルードのリザーバータンクの液量を確認します。

パワステリザーバタンク

エンジンルーム向かって左側についています。

画像赤丸部がパワステリザーバタンクになります。

このタンク外から見ると液量が基準値にあるように見えるのですが、タンク内側についたシミでそう見える場合があるので注意が必要です。

パワステリザーバの蓋

この様に蓋を外してしっかりと中をのぞきましょう。

撮影はできていませんが。この車両はパワステオイルがかなり減った状態でした。リザーバタンクの一番下の基準線よりも下の状態でした。

今回のパワーステアリングからの異音の原因はこのパワステオイルが減ってしまっていることが原因となります。

パワステオイルが減ると何故異音が出るのか?

油圧式パワーステアリングの内部はパワーステアリングフルードといわれる専用のオイルで常に満たされています。

ハンドルを切ることでパワステの中の通路が切り替わり補助をしたい方に油圧がかかる仕組みです。

パワステオイルが少なくなってしまうと、パワステ内部でエアかみという現象が起こってしまいます。内部に侵入したエアがパワステ内の通路などを通るときに今回のような、ギュー音などの異音を発生させる原因となります。

通常パワステオイルは漏れなどがなければ減ることはありません

しかし、60ヴォクシーの場合正常でもなぜか減ってしまうことがあるので、一度も点検をしたことない車両は一度点検することをおすすめします。

とはいっても今回のような症状が出てしまった場合漏れの点検は必ず行いましょう。

パワステオイル漏れの点検

パワステオイルの漏れがあるかどうかの点検を行います。

リフトで下回りを確認するとすぐわかります。

リフトがない場合も、メンバーやロアアームにオイル漏れの形跡があるかどうか覗けば見えます。漏れていればオイルでビタビタになっています。

そして今回の車両もオイルでビタビタになっていました・・・。

リターンホース漏れ

原因はパワステフルードリターンホースの劣化です。画像を見てもらうとわかりますがオイルで濡れています。

このリターンホースはゴム製品なので、経年劣化などで硬くなり、ヒビ割れが起き、やがてそこから漏れてきてしまいます。

リターンホースヒビ

ちょっと見えずらいですが、画像赤丸部にひび割れがあるのがわかりますか?

こうなってしまうとホースの交換が必要になります。

60ヴォクシーはこのリターンホースが結構弱く今回のような不具合が出ることが多いですね。

修理内容

リターンホースの交換とホースを止めているクリップ二つも同時に交換になります。

またホースを交換する際にパワステオイルがすべて抜けてしまうので、新しいパワステオイルを補充します。

交換作業はリフトがあればとても簡単に行うことが出来ます。クリップ外してホースを抜いて新しいのを挿すだけですから。

新しいクリップを付けるのを忘れずに。リフトがない場合は下にもぐって行うようですので、できないことはないが結構きついです。なのでDIY整備を行うには難易度高めですね。

パワステオイルを補充する際は、パワステ内のエア抜き作業が必要となります。手順はそれほど難しくありませんのでご紹介します。

~パワステのエア抜き方法~

1.リザーバタンクに十分オイルを入れます。

2.エンジンをかけ、末切りを左右に2回行います。

3.ハンドルをセンターの位置に戻し一度エンジンを切ります。

4.リザーバ内のオイルが減っていますので、再度補充します。

5.2~4の作業を何度か繰り返します。するとだんだん音が出なくなると思います。

6.音が完全に出なくなったらリザーバの油量を基準値に合わせます。4本線の一番上と一番下の真ん中くらいに合わせるといいです。

以上でパワステのエア抜きは終了です。

末切りを何度か行うことで、パワステ内にオイルが循環され中にたまったエアも抜ける仕組みになっています。

60ヴォクシー ハンドルを動かすと異音がする 修理内容 まとめ

今回の修理は部品代と工賃を合わせると約12000円くらいになります。

部品代は3000円くらいでが、工賃はそれなりにしますね。

60ヴォクシーのハンドルの異音はパワステオイルの漏れがなければ補充だけで直すことが出来ます。

その場合上で紹介したエア抜き作業を行ってください。

補充する際は故障の原因にもなりますので必ず、パワーステアリング専用フルードを使うようにしてください

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