エンジン冷却水 交換方法エア抜き方法をわかりやすく紹介




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エンジン冷却水の交換方法、エア抜き方法について初心者の方でもなるべくわかりやすくまとめた記事です。

なお交換する際は冷却装置の仕組み交換時期についてまとめた記事もありますので、冷却水の交換を行う前にそちらも参考にしてみてください。

エンジン冷却水を交換する際はのエア抜き作業をしっかり行わないと、冷却水の中にエアが混入してしまいしオーバーヒートや異音の原因にもなります。

しっかりと知識を身に着ければDIY整備でも交換可能ですので是非挑戦してみてください。

この方法はラジエータやウォーターポンプなどの冷却装置を交換した際にも使える方法です。

エンジン冷却水の交換方法

冷却水の抜き取り作業

先ずはエンジンを冷間状態まで冷まします。完全に冷めたらラジエータキャップを外します。

次にラジエータのドレンコックを緩めます。ラジエータ下側の右端か左端にあると思います。これで冷却水が抜けてきますので受け皿などを用意してください。

完全に抜けたらドレンコックを締めます。ドレンのパッキンは再使用でも問題ないと思います。私は交換する際ほぼ再使用しています。

 

次にLLC濃度40%の冷却水を用意します。

LLCの色も間違わないようにしてください。

トヨタ系はピンク色のLLC日産系は緑色のLLCが使われていると思います。メーカーによっては青色のものもありますね。

空のペットボトルなどを容器に使うと計測しやすいかと思います。

冷却水の濃度については別記事でも詳しく紹介しておりますので参考にしてみてください。

水6:LLC4の割合で冷却水を作ります。

最近は水で薄めずにそのままストレートで使用することが出来る冷却水も販売されています。

 

冷却水を注水していきます。

このとき『クーラントチャージャー』という工具があると作業がしやすいので、用意されることをお勧めします。

クーラントチャージャー

この工具は画像の様にラジエータキャップの部分に取り付けて使用します。

これを使うことによって冷却水を絶えず補充しながら行えてエア抜きをスムーズに行えるようになります。

エア抜き作業時は必須の工具といえます。

冷却水の注水、エア抜き作業

1.冷却水を注水しホースをもむ

水を注水すると、ポコポコと泡を吹きだしながら入っていくと思います。

ある程度まで冷却水が入ったらラジエーターのアッパーホースを手でもんでください。

そうすることで冷却系統に脈動が生まれエアが抜けていきます。

先ずはこの動作で泡が出てこなくなるまでエア抜きを行います。

クーラントチャージャーには常に冷却水が入った状態にしてください。

2.エンジンをかける

ある程度ホースをもんで泡が出なくなったらエンジンをかけます。
エンジンをかけることでウォーターポンプが駆動し水の流れに勢いをつけてさらにエアを抜いていきます。
常にクーラントチャージャー内の水が無くならないように補水しながら行ってください。
3.エンジン完全暖気状態までアイドリング
先ずはエンジンが暖気状態になるまでアイドリングします。
暖気が完了したら、室内のヒーターを風量最大温度最高外気にしてください。
この設定にすることでヒーター系統のエアも同時に抜くことができます。
4.サーモスタットが開くまで水温を温める
電動ファンの車はファンが周り始めるまでエンジン空ぶかしをします。
回転数を3000rpmくらいでキープし続けてください。
電動ファンが回るくらいにはサーモスタットが開くと思うので、ラジエータのロアホースが熱くなっていることを確認してください。(やけどに注意)
5.各回転域でエア抜きを行う
サーモスタットが開いたら、エンジン回転数1000rpm、2000rpm、3000rpmの各回転数でそれぞれ10秒ずつキープしてください。
これを行うことでそれぞれの回転域でエアが抜けていきます。
最後にアイドリングから4000rpmくらいまで回転数を一気に上げます。
ブーンっとエンジンをふかすイメージで、これをレーシングといいます。
レーシングを3回くらい繰り返してください。

6.エア抜き完了

以上でエア抜き作業は終了です。
最後にラジエータキャップの取り付けを忘れずに行ってください
車種によってエアの抜けやすさや作業方法が若干異なります。
車両によってはエア抜きのためのプラグがついていたりする車もあります。

エンジン冷却水の交換方法エア抜きのまとめ

 この方法を使えばほとんどの車種でエア抜きができます。
私は今まで何十台と冷却水の交換を行いましたが、この方法でエア抜きを行った車両でオーバーヒートを起こしたことはありません。
MR車などはエア抜き方法が特殊な場合がありますので、修理書を参考にしていただいた方がよいでしょう。
それから今回紹介したクーラントチャージャーはアタッチメントが付いており、ほぼすべての車種に取り付けが可能ですのでおすすめです。
エア抜き作業を行った際は試乗をし、水の流れる音(チョロチョロ音)が車内に聞こえてこないか、暖房が正常に作動するかを点検してください。

またエンジンが完全に冷え切るとリザーバーの水をすって、リザーバータンクの水の量が減るので、最後にエンジンが完全に冷えて少し経ったらリザーバーの水量の点検を行ってください。

この記事へのコメント

  1. よつお より:

    回転数はppmじゃなくてrpmですよ

    1. ぱるかん ぱるかん より:

      ご指摘ありがとうございます。

      ppm(パーツパーミリオン)ではまったく違う意味の単位ですね・・・恥ずかしい!

      rpm(レヴォリューションズパーミニット)に訂正いたしました。

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