ハブベアリング インナーレースの外し方
ハブベアリングの交換の際に必要になるのが、プレス機でのハブの脱着です。
ハブをナックルから外す時に必ず、ハブ側にベアリングのインナーレースが残ってしまいます。
画像左のハブが、インナーレースが残った状態。右がインナーレースを取り外した状態。
ハブベアリングの交換の際には基本的にハブは再使用する事が出来ますが、ハブ側に残ってしまったインナーレースの取り外し行う必要があります。
ハブからインナーレースを取り外すには通称『ギロチンプーラー』という特殊な工具が必要になります。
ハブベアリングのインナーレースの外し方を紹介します。
ハブベアリングの交換方法ついては別の記事で紹介しています。
詳しくまとめていますのでこちらも参考にして下さい。
ハブベアリング インナーレースの外し方 ギロチンプーラーとは
先ずはインナーレースを外す際に、必要になる特殊工具を紹介します。
正式名称は『ベアリングセパレーター』といいます。
整備士たちの中ではその形状や使い方から、『ギロチンプーラー』などという通称で呼ばれています。
この工具は、その名の通り、ベアリングの取り外し時に使用する特殊工具です。DIY整備でこの工具を使用することはほとんどないと思いますが、ベアリングなどの脱着を行う際には必須の工具となります。
ハブベアリングの交換の際はこの、ギロチンプーラーを使って、ハブからインナーレースを外すことで、ハブを再使用することが出来ます。
ハブは部品単体で買うと6000円~8000円くらいします。
なので、ハブベアリング交換の際にハブを再使用すれば、ハブの金額分は費用が安くなります。
出来る事なら再使用したいところです。ただ、ハブのインナーレースって車種によって外れやすかったり、外れにくかったりしますので、ハブベアリング交換の際にはハブも新品で交換してしまうことが多くあります。
ハブベアリング インナーレースの外し方
インナーレースの外し方を紹介してきます。
プレス機を使って、ハブをナックルから分離します。
するとこの画像の様に、例のごとくインナーレースがくっついてきます。
インナーレースは画像矢印の切り欠きのところから分離することが出来ます。
ここにギロチンプーラーをセットしていきます。
車種によっては切り欠きの溝が全然なくて、ギロチンプーラーがかからない場合があるので、タガネとハンマーで溝をたたき隙間を大きくして、ギロチンプーラーをセットしてください。
ハブベアリングのインナーレースを外す際はとにかくこの切り欠きの隙間が大切です。
この様にセットします。赤い矢印の部分のナットを閉めこんでいき、切り欠きの溝にギロチンをがっちりと食い込ませます。
ハブとプーラーの間に、ハブの径に合ったソケットをセットいています。
後は一番上の17mmのボルトを締め込んでいくと、インナーレースがグイグイと持ち上がってきます。
インナーレースが少し持ち上がって、隙間が大きくなってきているのがわかると思います。そのまま、ボルトを締め込んでいけばグイグイと、インナーレースが持ちあがってきます。
最終的にこのようにインナーレースが外れます。
インナーレースが外れればハブを再使用できますので、ベアリングに組み込んでいきます。
ベアリングの組み方はこちらの記事を参考にしてください。
ハブベアリング インナーレースの外し方 まとめ
ハブベアリングのインナーレースは、ハブを取り外すと必ずハブにくっついてきます。
これはハブベアリングの構造上仕方ありません。
この画像はハブベアリングを取り外した画像です。
ハブベアリングのインナーレースは上下で分割されていますので、必ずハブ側がくっついてきます。
ハブベアリングの交換の際は、ハブを再使用することで費用を抑えられます。
しかし、車種によってはかなり取り外しにくいのもあるので、新品を用意してしまった方が時間的に早く結果、その方が効率が良い場合もあります。
ハブベアリングの交換の際は、ハブの再使用をしっかりと見極めることが大切です。