エアコン効かない マグネットクラッチの不具合 修理方法
この記事ではエアコンが効かなくなった車両の修理方法をまとめています。
コンプレッサーのマグネットクラッチが入らなくなってしまった際の修理になります。
今回整備する車種は距離数11万㎞超え日産のVY12のADバンになります。
エアコン修理の際の参考にしていただければと思います。
マグネットクラッチ点検方法
エアコンをONにしても風が全く冷たくならない状態だったので、エンジンルームを除くとコンプレッサーのマグネットクラッチが入っておらずコンプレサーが回っていない状態でした。
マグネットクラッチの点検方法はまずマグネットクラッチまでの電気が正常に来ているか確認します。
コンプレッサーからマグネットクラッチ用の配線が1本出てるのでコネクタを外し電気を確認します。
電圧を図ると14V来ているので正常です。
マグネットクラッチの電圧を測る際、キーONにすれば測れる場合と、エンジンがかかっていないとマグネットクラッチに電気を流さないように制御している車種もあります。
今回のADバンもエンジンがかかっている状態じゃないとマグネットクラッチ電気を流さない制御になっています。
マグネットクラッチの電圧を測った際、電気が来ていないようであればエアコンリレーなどの不具合も考えられます。
エアコンリレーはほとんどの車種がエンジンルーム内のヒューズボックスにあります。
ADバンの場合は3つ並んでいる真ん中、赤丸部のリレーがエアコンリレーです。外しにくいので破損させないよう注意してください。
マグネットクラッチまで電気は来ていたので、エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチ不良と判断できました。
エアコンコンプレッサーリビルト交換方法
マグネットクラッチの場合、シムという部品で調整したりすると治せる故障の場合もあります。
今回はマグネットが完全にダメになってしまっていたので、コンプレッサーをリビルト品に交換します。
マグネット単体でも部品は出ますが、距離数も10万kmを超えてるため安全パイをとりASSYでの交換とします。
ADバンのコンプレッサー交換は比較的簡単です。
コンプレッサーを取り外す前に必ず冷媒ガスの抜き取り作業を行います。
まずはベルトを外します。
プーリーの頭のボルトを緩めてアジャストボルトを緩めれば、ベルトを外すことができます。
次に、高圧低圧のホースを取り外します。
ボルト1本でとまっており、ボルトを緩めて引っ張ればホースが外れます。
中か蛍光緑いろをしているのは漏れ検知ようにオイルに色がついています。日産は純正で色がついている場合が多いです。
次にコンプレッサーを外します。
コンプレッサーはボルト3本でとまっています。
2本はアンダーカバーを外して下側からもせめるとすぐ外すことができます。
ボルトを外したら、下からコンプレッサーをぬきます。
後は逆の手順で組み立てていきます。
ADバンはほかの車種に比べて、結構簡単に交換作業を行うことができます。
組み終わったら、真空引きののちガスを補充して作業完了となります。
まとめ
コンプレッサーが動かない大前提として、エアコンガスが入っていない場合があります。
これはコンプレッサーの保護をするため、ガスが入っていない時はマグネットクラッチに電気を流さないよう制御されているからです。
これはどの車種でも保護機能がついています。
なので、必ずエアコンのガス圧の点検と併用して点検整備を行うことが大切です。
ADバンのコンプレッサーのリビルトの値段は30000円~になります。
交換工賃としては15000円~になると思います。