SK350 エンジン始動不良 セルモータ交換作業




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コベルコのユンボSK350のエンジン始動不良の修理です。

このサイズのユンボになると部品もかなり大きくなりますが、基本的な点検方法はどのサイズも変わりません。

車体が大きいので一人でセルモータのC端子電圧を点検する場合にひと工夫必要になりますので紹介します。

故障探求 トラブルシュート

キーをスタート位置にしてもセルモーターが回りません。

お客様に話を聞くと、前々からかかりが弱い感じがあり、最後にはかからなくなってしまった。

バッテリーを新品に交換したが症状は変わらなかったとのことです。

 

問診の結果から、セルモーター系統に不具合があることが予測できましたので、点検していきます。

先ず、バッテリー電圧は新品のバッテリーに交換したということでしたので正常値でした。

次にセルモータのB端子電圧を測定します。

セルモータ B端子

画像赤丸部がB端子です。

ここの端子はバッテリーから直接電気が来ているので、バッテリー電圧と同じ値ならば正常と判断できます。

 

次にC端子電圧を点検します。

セルモータ C端子

画像赤丸部がC端子です。

このC端子はキーをスタート位置に回した時に電気が流れます。

C端子に電気が流れることで、セルモータ内部のスイッチがONになり、B端子からモーターに電気が流れて

セルモーターが回りエンジンが掛かります。

キーをスタート位置に回した時の電圧を点検する必要があるため、1人で点検する場合は一工夫必要です。

今回の車両は特に大きいので、テスターの画面をスマホの動画で撮影しながら、自分はキーをひねる作業をすることで確認しました。

C端子電圧

地面に置いてテスターの画面が映るようにうまい具合に撮影します。

何回かON、OFFを繰り返し、ONになった時に24Vで電圧がかかるることを確認します。

 

今回の車両の場合、キーをスタート位置にしたときに24Vの電気が来ることが確認できました。

 

よって、今回の不具合原因はセルモータと判断することが出来ます。

セルモータを正常品と交換すると無事エンジンが掛かりました。

 

セルモーター

この車両のセルモータはスタータリレーが一体式のタイプでした。

まとめ

セルモータの交換を行う際はバッテリーのマイナス端子を外して行いましょう。

また、今回の車両はセルモータの取付ボルトが、14mmの12角のボルトでした。

6角のソケットいかない場合は外すことが出来ないので注意です。

セルモータの部品は大きくて重たいですが、車体が大きい分スペースが広いので交換はそれほど難しくはありませんでした。

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