ドラムブレーキ ライニングシュー交換方法 DIY作業
現在の車でもリヤのブレーキに使われているドラムブレーキ。軽自動車や小型自動車に多く見られます。
ドラムブレーキのライニングシューはリーディングシューとトレーリングシューというものがあり、構造上倍力作用というものがかかるため先に減りやすいのはリーディングシューになります。(車両前方側のライニングシュー)
今回紹介するのはダイハツのドラムブレーキの交換方法になります。車種によってつくりは若干違いますが、大部分のつくりは同じですのでDIY整備の参考にしてください。
交換する際は、マイナスドライバーとニードルプライヤーがあれば基本的に交換できます。
交換に特殊な工具は必要ありません。
リーディングシューの交換方法
先ずはタイヤを外してドラムを取り外します。
ドラムがさびて外れにくい場合はハンマーなどでコンコンたたいてやれば外れます。
ドラムを外した画像です。
ドラムを外すとブレーキライニングが見えます。
1.リーターンスプリングを外していきます。
この様にリターンスプリングが左右のライニングの穴にはまっていますので、マイナスドライバーなどでこじって外します。
ダイハツ車の場合この近くにもう一つ小さめのスプリングもついているので外します。
2.シューホールドスプリングを外します。
赤丸部がシューホールドスプリングです。
下の画像のようにプライヤーなどでつかんで、スプリングを少し押し縮めながら90度回せば外れます。
外れたときにスプリングの力で部品が飛ばされないように注意してください。
3.シューホールドスプリングが外れるとライニングが外せます。
下の部分にもスプリングがかかっているので取り外しておきます。
取りはずしたライニングシューの画像です。
サイドブレーキのアジャストレバーが付いていますがこちらは再使用します。
赤丸部のCワッシャーをマイナスドライバーなどでこじて開きます。
Cワッシャーは新品のライニングシューキットについていれば新品に交換します。なければ再使用でかまいません。
4.逆の手順で組み付けていきます。
下側のリターンスプリングは取り付ける際に最初からつけておきます。
シューホールドスプリングを取りつければとりあえずライニングシューは固定されます。
最後のリーターンスプリングの取り付けがなかなか難しいと思います。慣れれば簡単ですがコツがいります。
画像の様にマイナスドライバーを使っててこの原理で、ドライバー上を滑らせるようにして取り付けます。
結構硬いスプリングなので思い切って引っ張ってください。
もう一つ小さいスプリングを取り付ければ交換は終わりです。
サイドブレーキの調整
ライニングシューを交換した際は、サイドブレーキの調整が必要になります。
これを行わないと、制動力不足やブレーキの引きずりの原因になりますので必ず行ってください。
左右のライニングシューを交換したら、ドラムを取り付けます。その状態でドラムを回して軽く回ることを確認します。少しシャーシャーとライニングシューとドラムがこすれている音がするのがベストです。
サイドブレーキを引きます。サイドを引くとカチカチカチという音すると思いますがこれをノッチ数といいます。カチ一回で1ノッチです。サイドブレーキを最大に引いた時のノッチ数が7ノッチくらいになるように調整します。
サイドを引いた時の音が7ノッチより多い場合はサイドブレーキをもっと詰めます。逆に7ノッチより少ない場合はサイドを縮める必要があります。
サイドの調整はアジャスティングレバーで行います。
詰める場合は単純にライニングを外側に広げていけば広がります。レバーの作動音がカチッと聞こえると思います。このタイプのアジャスティングレバーは一コマ詰めただけでも結構詰まりますので、一回一回様子を見ながら調整します。
逆に縮めたい時はアジャスティングレバーの下のところをマイナスドライバーなどでロックを解除すると、リターンスプリングの力でライニングシューが縮まります。
この様な方法でサイドブレーキのノッチ数を7ノッチくらいに調整してください。
ドラムブレーキ ライニングシュー 交換方法 まとめ
ライニングシューの交換はフロントのパッド交換より難易度は高めだと思います。
工場に頼んだ場合の工賃は5000円前後のところが多いかと思います。部品はものによってピンキリですがあまり安すぎるものはお勧めしません。
ライニングシューの交換を画像と文章だけでは、わかりずらい部分もあるかとは思いますが、ライニングシュー交換の際の参考にしてみてください。
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