ハンドルを切ると異音の原因 パワステポンプの異常
この記事ではハンドルを切ったときの異音についての原因と点検整備方法を紹介します。
最近の車では少ないですが、少し前の車のにあるとハンドルのアシスト機能として、油圧式のパワーステアリングが使われております。
油圧式のパワーステアリングでは、油圧を発生させるためのポンプがエンジンルームについており、エンジンの力によってベルトを介して動いています。
画像赤丸部がベルトが外れた状態のパワステポンプです。
このパワステポンプの経年劣化により、ハンドルを切った時の異音が発生していしまうことがあります。
異音の種類としては、『ウィーン』といううねり音が鳴ることが多いです。
ハンドルの動きと同期して音が変化することが多く、交差点を曲がるときなどに音が大きくなったりします。これは、よりパワステポンプに負荷がかかった時が音が鳴りやすくなるためです。
このような異音が発生してしまった場合は、パワステポンプの交換が必要となります。
パワステポンプの交換方法を、RB2オデッセイの画像を使いながら紹介します。
パワステポンプの交換方法
車種によりパワステポンプがつく位置が異なりますが、RB2オデッセイは比較的簡単に交換できます。
車種が違う場合でも手順はほとんど同じかと思いますので、参考にしていただければと思います。
まずはベルトを外します。オートテンショナーになっていますので、プーリーに工具をかけて手前に引くとベルトが緩みます。
次にホースを外します。
高圧側はボルトでとまっています。低圧側はバンドでとまるだけです。
ホースを外すと油が垂れてくるのでウエスを用意しておきましょう。オルタネーターにはなるべく油がかからないようにします。
次にパワステポンプ本体を取り外します。
大体どの車もボルト2本でとまっていることが多いです。
ボルトを取り外すとポンプ本体を取り外すことができます。
パワステポンプを取り外したら、プーリーを外して新しいポンプに取り付けます。
今回はリビルト品のパワステポンプに取り換えます。
リビルト品はダメなところを交換した再生品で新品と変わらないくらいの性能を発揮でき、かつ部品代が安く済むのでお勧めです。
パワステポンプを交換した際は、パワステオイルのタンクも一緒に交換しましょう。
万が一古いパワステポンプの内部が傷ついて切粉などが回ってしまった場合、せっかく交換した新しいポンプが早期にダメになってしまうをのを防ぐためです。
ポンプを交換し、ベルトやホースをもとに戻したら、パワステポンプのエア抜き作業を行います。
パワステポンプのエア抜き作業
パワステポンプのエア抜き作業は、フロントタイヤを浮かせた状態で行うのが理想です。
まずは専用のパワステオイルをオイルタンクに補充します。
オイルの補充ができたらエンジンをかけて、ハンドルと右にいっぱい切ります。次に左にいっぱい切ります。
これを何回も繰り返します。
するとオイルが循環して少しずつオイルのレベルが下がってくるのがわかります。エアが抜けていっている証拠です。
と同時にパワステの音が少しずつ静かになっていくのもわかるかと思います。
オイルのレベルと音の変化がなくなったらエア抜きは完了です。
エアが噛んでいる状態でパワステポンプに負荷がかかると痛めてしまう原因になるので必ずエア抜きを行うようにしましょう。
まとめ
最近の車は、パワステを電動モーターでアシストするタイプが主流になっておりポンプの不具合がでるとこも少なくなりました。
油圧式のパワステの車で、ハンドルを切った時に異音がする場合は今回紹介したパワステポンプの不具合の可能性が高いかと思います。
そのほかにも、オルタネーターやウォーターポンプ、A/Cコンプレッサーなどが異音を発生する場合があります。
異音を判断するのに『サウンドスコープ』という診断工具があるのでそれを使って診断すると誤診断が減ります。
DIY整備でも交換できる内容だと思うので、この記事を参考にしていただきぜひ挑戦してみたください。