トヨタ 18系クラウン オルタネータ交換方法と費用
トヨタの大排気量エンジンでもあるGRエンジンは、クラウンなどの高級セダン系の車に搭載されていることが多いエンジンです。
セダン系に搭載されるので、エンジンは基本的に縦置きが多くなります。
縦置きエンジンなので、オルタネーターの交換も楽ちんだろうと思っていたら、これがちょっと癖のなる整備方法だったので紹介していきます。
ちなみにGRエンジンの初期の頃はオルタネーターのプーリーに不具合が出やすく、のちに改良品になっています。
ご覧のとおりプーリーの形状が異なるのがわかると思います。
改良前のプーリーのものは異音等が発生しやすいです。
オルタネーターを交換する際は、充電能力の不良やプーリーの異音などがありと思います。
どちらの場合もオルタネーターの交換が必要となりますので、この記事を参考にしていただければと思います。
また修理にかかる費用等も紹介します。
このページの目次
GRエンジン オルタネータ交換手順
GRエンジンは縦置きのエンジンの場合、一見交換作業も簡単そうに思えますが、結構めんどくさいです。
なぜなら、オルタネーターは通常、2本のボルトでとまっていることが多いのですが、GRエンジンに関しては3か所で止待っています。
通常の2本と、3本目がナットでとまっているのですが、この3本目を外すのがちょっと大変です。
また、オルタネーターを取り外すためにエアコンコンプレッサーを外してずらす必要があります。
GRエンジンオルタネータ交換の大まかな流れは以下の通りです。
1.バッテリーマイナス端子外し。エンジンカバーを外し。コネクタ、B端子外し。
2.ファンベルトを取り外す。
3.アンダーカバーを外し。エアコンコンプレッサーを4本のボルトを外しずらす。
4オルタネーター取り外し。
項目ずつ詳しく説明していきます。
1.バッテリーマイナス端子外し。エンジンカバーを外し。コネクタ、B端子外し。
オルタネーターを外す時は、B端子というバッテリーに直結されている端子を外すため、ショート防止のためにバッテリーのマイナス端子を外しておきます。
これで車には電気が流れない状態になり安全に整備をおこなうことが出来るようになります。
エンジンカバーを外します。
10mmのナット二つと真ん中のあたりのキャッチで止まっています。ナットを二つ外してカバーを真上に持ち上げれば外れます。
次にB端子と、コネクタ類を外します。
画像がB端子です。ゴムのカバーでおおわれているので、それをめくって10mmのナットでとまっています。
このすぐ隣にオルタネーターのコネクタがあります。配線がクランプでとまっている箇所があるので、作業スペース確保のため外して配線がある程度動くようにしておきます。
コンプレッサーの方にもコネクタがあるので外しておきます。
全てのコネクタが外れたら次にファンベルトを外していきます。
2.ファンベルトを取り外す。
GRエンジンのファンベルトはオートテンショナーで張り具合を調整しています。
なのでオートテンショナーを戻してやればベルトの張りが緩まり、外すことが出来ます。
赤丸部がオートテンショナーです。
ここの14mmの頭にメガネレンチなどの工具をかけて、運転席側にぐっと引っ張るとベルトのテンションが緩む仕掛けになっています。
このときラジエーターのアッパーホースが邪魔になるので工具のかける位置に注意しましょう。
片方の手が工具、もう片方がベルトを外すという感じです。
ベルトが外れたら、エアコンコンプレッサーを外します。
3.アンダーカバーを外し。エアコンコンプレッサーを4本のボルトを外しずらす。
はじめに、コンプレッサーを外すといってもホース類を外すわけではありません。
ボルトを緩めて、ホースが付いたままの状態でずらしてスペースを作ります。
コンプレッサーをずらさないと、オルタを取り外すスペースが生まれないのと、オルタの裏側のボルトが外せません。
コンプレッサーにアクセスするためにアンダーカバーをはずします。10mmスクリュー何本かでとまっています。
コンプレッサーは4本の12mmでとまっています。
上2本が陰になってうつってないですが、大体矢印の位置にあります。
青い矢印の部分はナットでとまっています。スタッドボルトはE8ヘックスソケットで取り外すことが出来るのでとりはずします。
スタッドボルトを取り外さないとコンプレッサーを大きく動かすことが出来ません。
青い部分の取り外しはエンジン上側からアクセスした方がやりやすいと思います。
4本取り外すことが出来たら、エアコンコンプレッサーをずらしておきます。
4オルタネーター取り外し。
オルタネーターの取り外しは、上と下の14mmのボルトとコンプレッサーを外したことで見えるようになった12mmのナットでとまっています。
14mmのボルトは問題なく外すことが出来ると思います。
赤丸部がコンプレッサーをずらしたことで見えるようになったナットです。スタッドボルトも同様にE8のソケットで取り外します。
3本すべて取り外すとオルタネーターを取り外すことが出来ます。
そのまま上に持ってきたいところですがスペースがなくて上に抜くことが出来ません。
ロアホースのあたりまでもっていき十分なスペースが確保できる場所から抜き取ります。
赤い矢印付近から抜き取ります。
古いオルタネーターから新しいオルタネーターに付属の部品などを巻き替えたら、逆の手順で復元していきます。
GRエンジン オルタ交換 まとめ
作業が終わったら、最後にテスターで充電電圧を点検します。
無負荷状態と、ライト類エアコン類をつけた負荷状態で電圧を測定します。
どちらの状況でも14V付近の充電電圧が出ていれば正常ですね。
オルタネータの交換にかかる費用ですが、オルタネーターの修理はリビルト品を使うのが一般的かと思います。
リビルトオルタはどんなに安くても20000円位はします。
ちなみに今回の修理では中古のオルタを使用し、値段は10000円でした。
車屋に頼んだ場合の工賃は12000~16000円ほどでしょうか。
自分で交換するとなるとそこそこ難しいけど、DIYでできないレベルではありません。
10000円以上の工賃を節約できるのは大きいですからね。
是非この記事を参考にして挑戦してみてください。