60ヴォクシー ノア ウォーターポンプ交換
ウォーターポンプの漏れはエンジンのオーバーヒートなどにつながる恐れのある症状ですので、漏れ具合によっては早急な交換が必要になります。また車検時にも不適合となる可能性があります。
ウォーターポンプ交換は車種によって難易度に差がありますのでDIY整備はあまりおすすめしませんが、整備の大まかな流れを記載していきます。
今回は60ヴォクシー 走行距離約12万kmの車両になります。60ノアも同じ構造になりますので参考になるともいます。
また1AZ搭載車はこの方法と同じ要領で整備が出来るかと思います。
ウォーターポンプとは
ウォーターポンプとは冷却水をエンジンに循環させるポンプです。
エンジンの外側についており、エンジンの動力によってベルトを介して駆動します。ウォーターポンプの働きにより冷却水をエンジン全体に行きわたらせることでエンジンがオーバーヒートになるのを防ぎます。
エンジンとの合わせ面にガスケットが使われておりそこから漏れてしまう場合と、ポンプの軸部分のシール部分から漏れ出してしまうことがあります。
大体10万kmを超えてくると冷却水もれの症状が出てくることがあます。またポンプ軸受部のベアリングにガタが発生し異音が発生してしまうこともある。
60ヴォクシーのウォーターポンプ
60ヴォクシーに搭載されているエンジンは1AZというエンジンなのですが、このエンジンのウォーターポンプのガスケットは液状パッキンが使われています。
なので修理する際は取り付けてから一晩おいて冷却水を入れる必要があります。しっかり乾かしてからじゃないと冷却水漏れの原因となります。
また液状ガスケットを塗りつけて素早く取り付けることも重要です。3分以内の取り付けを心掛けてください。取り付ける際は液体ガスケットが他の部分に触れないように取り付けることも重要です。
取り換えまでの手順
先ずは冷却水を抜きます。ラジエーターキャップを外すことで抜けが早くなります。
その間にファンベルトを取り外します。1AZはオートテンショナーですので。オートテンショナーに19mmのソケットをかけて手前に引けば緩まります。結構硬いので長いスピナハンドルを使った方がです。
わかりずらいですが、画像赤丸部にオートテンショナーがあります。
ベルトを外したらプーリーのボルト4本を外します。
そのままプーリーを取り外せることができればいいのですが、スペースが狭くて抜けません。なのでエンジンマウントを外してエンジンを下からジャッキで浮かせる必要があります。そうするとエンジンが斜めに傾き、スペースが生まれプーリーを抜くことが出来ます。
ウォーターポンプの取り外しにかかります。まずはクランクポジションセンサが邪魔になるので、10mm一本で止まっているので外します。マイナスドライバーで少しずつこじれば外れます。
オルタネーターも外した方が、後々作業がしやすいです。
ウォーターポンプを止めている10mmのボルト6本を外します。するとウォーターポンプが外れます。固着している場合は上下にゆすると固着がはがれ取れると思います。
ウォーターポンプが外れたらエンジン側に残ったガスケットを綺麗にはがし400番くらいの耐水ペーパーで合わせ面を磨きます。
新しいウォーターポンプに液体ガスケットを塗ります。直径2mmくらいの幅で均等に塗っていきます。
画像の感じで塗ります。
重要なのはボルトの取り付け穴の内側に塗ることです。こうしないと水が穴から漏れます。液体ガスケットを塗ったら素早くエンジンに取り付けていきます。
後はもとの手順で復元していけば終了です。最後にプーリーの増し締めを忘れずに行ってください。締め忘れると異音の原因になります。
一晩おいたら冷却水交換の手順で冷却水を補充します。
エア抜きの手順に関しては別記事の『エンジン冷却水の交換方法エア抜き』を参考にしてください。
60ヴォクシー ウォーターポンプ交換のまとめ
60ヴォクシーのウォーターポンプ交換は結構難易度高めです。
なので修理工場にお願いした場合は交換工賃も15000円くらいする場合が多いかと思います。
難易度が高めな整備ほど自分でやってしまえば節約にもなりますが、DIY整備は完全自己責任ですのでしっかりと知識と技術を身に着けて挑みましょう!