オートエアコン 吹き出し口切替できない 修理
車のオートエアコンの吹き出し口切替が出来ない不具合の修理です。
吹き出し口切替は別名モード切替と呼ぶ場合もあります。
オートエアコンの吹き出し口切り替えは、モーターで動作しているので電気的な点検整備が必要になります。
この記事では、日野の4tダンプをの吹き出しぐ口切替の不具合修理をした際の整備内容をまとめます。
オートエアコンの整備方法は車種問わず基本的な部分は一緒になりますの、故障診断の参考にしていただければと思います。
このページの目次
吹き出し口切り替え不良 点検整備
オートエアコンの吹き出し口切り替えは、エアコン操作パネルのMODEと書かれたボタンを押すことで作動するようになってます。
ボタンを押すと、エアコンECUからアクチュエータ―にモータ―駆動信号を送り、モータ―が作動することで、エアコン内のフラップを動かし切り替えを行います。
フラップが所定の位置に到達すると、アクチュエータ内の位置検出が働きモーター駆動の電気信号を止めます。
上の画像は吹き出しアクチュエータ―の回路図です。
アクチュエータ内の『M』と書かれているのが、駆動用モータ―です。
今回のような不具合の場合は、モータ―駆動信号がエアコンECUから出ているかを点検することで、不具合個所の切り分けを行う事が出来ます。
エアコンECUからモータ―につながる2本の配線を見つけて電圧をチェックします。
アクチュエータを点検するためパネルを外していく必要があります。
上の画像の赤丸部の奥の方にアクチュエータ―があります。
パネルをはずすと足元吹き出し口ダクトが見えるのでそちらも外します。
赤丸部の部品がアクチュエータです。
白いリンク部品はビス1本で止まっているので外します。
ちなみに下側にも同じ部品がついておりこれは温度切り替え用アクチュエータ―です。
アクチュエータ―はビス3本で固定されているので、取り外します。
画像のようなミニラチェットで作業すると作業しやすいです。
アクチュエータ―を外したら、テスターを使用してモータ―駆動電圧が出ているか点検します。
配線がいくつか出ていると思いますが、大体のものが隣り合った端っこの配線2本が駆動用の配線になっている場合が多いです。
細いリード線を使用して電圧を点検します。
駆動用の他の配線は位置検出の配線です。テスターをあてると5Vが出たり出なかったりします。
アクチュエータ―からカタカタ音がして止まらないなどの不具合の場合はこの位置検出がうまくってない場合が多いです。
エアコンパネルのモードボタンを押すと上の画像の様に電圧が発生します。
ちなみに24V車なので17Vくらい発生しています。
測定の結果からエアコンECUからアクチュエータ―までのモータ駆動信号は正常と判断できます。
つまり今回の不具合原因はアクチュエータ本体となります。
アクチュエータ本体を部品交換して修理完了です。
まとめ
今回はアクチュエータコネクタのところまで信号が来ていたので、診断はすぐ終わりました。
仮にアクチュエータ―コネクタに電圧が来ない場合、ECU側のコネクタに電圧が発生しているかなど、さらに故障探求していく必要があります。
しかし、この手の不具合で一番多いのはアクチュエーターなので、まずはアクチュエータ―の不具合を疑い故障探求を進めていくといいと思います。
アクチュエータ―の部品の値段は、大体8000円前後になるかと思います。
参考にしていただければと思います。