ウィンカー不灯 修理 クボタトラクター
クボタ製のトラクターのウィンカーが作動しないという不具合の修理内容です。
メーカーの人が見に来て何度か点検していったようですが原因がわからなかったようです。
型式:M1-6DT 1541hr
農機具は稼働時間はそれほど多くなりませんが、かなり昔の機械ですので電装系の不具合などが発生しやすくなっています。
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現象確認と故障探求
ウィンカーレバーを入れると、右も左も点滅せず、またハザードスイッチを入れても作動しない状態です。
ウィンカーの不具合の場合考えられる箇所はそれほど多くありません。
ウィンカーの回路図は下の図のような形になっているものがほとんどです。
以下から考えられる不具合は
・電源の不具合
・ウィンカーリレーの不具合
・ウィンカーレバーの不具合
・球切れ
・配線断線
このような不具合が考えられます。
今回の不具合の場合、すべてのウィンカーが点かない状態ですので、球切れの可能性は低いことが分かります。
先ずはヒューズ切れを疑い確認しますが、ヒューズ切れはなさそうです。
次に怪しいと思われるのが『ウィンカーリレー』です。
ウィンカーリレーはウィンカーの点滅動作を行うための部品です。
ウィンカーリレーを探す際のポイントは、3極または2極のリレーでメーターの後ろらへんにあることが多いです。
また、リレー本体にフラッシャーなどと書かれていることがあります。
今回のトラクターの場合も、メーターを外したところに取り付けてありました。
上の画像の黒いリレーがウィンカーリレーです。
コネクタでつながっているので外します。
先ず端子に電源が来ていることをテスターで確認します。
電源が来ていることが分かったら次にコネクタの電源側端子とスイッチ側端子を配線などを利用して短絡させます。
この状態でウィンカーレバーを動かしてみると、ウィンカーの球が点灯することが確認できました。
もちろんハザードスイッチを入れればすべてのウィンカー球が点灯します。
ウィンカーリレーを介さずに直接電球に電気が流れるので点滅ではなく点灯しているということです。
つまり今回のウィンカー不灯の原因はウィンカーリレーの不具合ということになります。
修理内容
ウィンカーリレーの不具合の場合の修理内容はウィンカーリレーの交換を行います。
ウィンカーリレーは社外品でたくさん出回っていますの今回はそちらで対応します。
3極または2極式のウィンカーリレーであればOKです。
3極タイプのものはアースの有無で決まります。
リレーメーカーにより電源やアースの端子の位置が異なります。しっかりと確認したうえで取り付けましょう
またリレーによってはインジケータ用端子がついているものがありますが、そちらは接続しなくてOKです。
メーカーサイトに性能表などがありますのでしっかりと確認してから正しい端子に接続しましょう。
端子の位置が合わない場合は平形端子などを用いて接続する必要があります。
上の画像の様に配線を延長し電源とスイッチ側の正しい端子に接続します。
ウィンカーレバー、ハザードスイッチを入れてみて正常にウィンカーが作動すればOKです。
ウィンカーリレーをしっかりと固定し取り外した部品を元に戻し作業完了です。
まとめ
ウィンカーリレーは接点が点いたり離れたりするため、接点の固着が発生したり、接点が動かなくなったりする不具合が発生します。
ウィンカーリレー自体それほど高い物ではありませんので比較的安価で修理することが出来ます。
メーカーの人が見に来ても原因がわからなかったというところは少し謎ですが、新しい車両を販売したかったなどのセールストーク的なものもあるのかもしれません。