アイドリングストップを常時キャンセルする方法 DIY作業
最近の車に標準搭載されることが多くなったアイドリングストップ機能。
確かに燃費の向上には貢献しているといえますが、信号待ちのたびにエンジンが再始動するため
『振動』や『発進がワンテンポ遅れる』といったデメリットもあります。
これらのデメリットがあるので、アイドリングストップ機能を常にキャンセルして使用している方も少なくないと思います。
しかし、車のアイドリングストップ機能はエンジン始動のたびにボタンを押す必要があるためそれが何気に面倒なんですよね。
その面倒な作業を『5極リレー』というものを使うことでなくす方法があるので、この記事で詳しく紹介していきます。
また、もっと簡単な方法でアイドリングストップをキャンセルする方法を別の記事で紹介しているのでそちらも合わせて参考にしてみてください。
上の記事で紹介している方法はめちゃくちゃ簡単なやり方のですが、一部車種で使用できない場合があります。
当記事で紹介する5極リレーを使った方法ならほぼすべての車種で常時キャンセルが可能です。
上の別記事の方法でうまくいかなかった場合などに試してみてください。
5極リレーを使用することで常時キャンセルできる仕組み
今回使用するリレーは5極リレーというものです。
いろいろなメーカーから販売されていますが、迷ったときはエーモン製5極リレーが小型でおすすめです。
コイルに電気が流れていない状態ではB接点とつながれており、
コイルに電気が流れることで、B接点からA接点に切り替わります。
アイドリングストップ常時キャンセルキットのようなものが販売されていたりしますが、高いお金をかけなくてもこの様な動きをするリレーを使用することで、簡単に安価でアイドリングストップを常時キャンセルすることが出来ます。
5極リレーのコイルの電気は車のアクセサリー電源からとります。
ここが今回の重要なポイントになりますので詳しくご紹介します。
車のキーをひねった時の電源の立ち上がり方として、
OFF→アクセサリー電源→イグニッション電源の順番で立ち上がります。
この状態でさらにキーをひねるとスタート位置になり、セルモーターが回り出しエンジンをかけます。
エンジンが掛かった後キー位置は自動でイグニッションの位置に戻ります。
これはメーカー問わず、プッシュスタート式の車もすべて同じです。
車のアクセサリー電源はエンジンが掛かるとき、つまりセルモーターが回るとき一度OFFになります。
セルモーターの回転が止まると(キーがイグニッション位置に戻ると)再びアクセサリー電源はONになります。
よくETC搭載車の場合、キーをオンにしたときとエンジンをかけた後に2回音声アナウンスされるのを経験したことがありませんか?
あれは、この現象が起きているためです。
この現象と5極リレーをうまく利用することで、エンジンが掛かった際にアイドリングストップボタンが押された状態を作り出すことが出来る為、常時キャンセル状態となります。
そのため、ボタンを押すことでアイスト機能ON、OFFの切り替えも通常通り可能です。
アイスト常時キャンセル リレー接続方法
ここからはトヨタ車のアイドリングストップボタンを例に紹介ししていきます。
仕組みはどのメーカーもほとんど一緒だと思いますが、配線の順番などは異なる場合があるかもしれないので、必ず実機をテスターなどで確認してから配線するようにしてください。
アイドリングストップキャンセルボタンの後ろ側の配線にアクセスするためパネル等をはがしていきます。
上の画像赤丸部がアイストキャンセルボタンの裏側です。
このコネクタを抜きます。
上の画像の様に配線が4本来ていると思います。
左の赤から順番に、
『アイスト信号線+』『イルミ配線+』『イルミ配線-』『アイスト信号線-』
となっております。
全ての車がこれと同じ配線配列とは限りませんので、実際にテスターで確認してから配線していくようにしてください。
今回使用する線は赤の『アイスト信号線+』白黒の『アイスト信号線-』になります。
イルミ配線とは車のライトをつけたときスイッチ内LEDを光らせるための電源で今回の作業には関係ありません。
5極リレーの赤線をアイスト信号線+、5極リレー白の配線をアイスト信号線-にそれぞれエレクトロタップを使用して接続していきます。
この画像のような感じで配線してください。
今回リレーの黄色配線は使用しません。赤丸部左の様にビニールテープなどでしっかりと絶縁をしておいてください。
これでアイストボタン側の配線は完了です。
次にコイル側の配線をおこなます。
コイル側の配線にはアクセサリー電源に接続してください。
例えばシガーソケットの配線などがアクセサリ―電源になります。
こちらもエレクトロタップを使用して配線していきます。エーモンの5極リレーには極性がないのでプラスとマイナスは逆になってもかまいません。
上の画像の様に今回の場合近くにETC本体があったので、そちらのアクセサリ―電源からコイル電源をエレクトロタップで分岐して取りました。
これですべての配線作業は終了です。
実際にエンジンをかけてみて、アイドリングストップOFFのマークがメーターに表示されることを確認してください。
そのままアイストボタンを押したときON、OFFの切り替えが正常にできることを確認してください。
まとめ
この方法を使えば、メーカー問わずほぼすべての車でアイドリングストップ機能を常時キャンセルできるようになります。
配線のカットなどを行うわけではないので、それほど難しい作業ではないかと思います。
DIY作業になれている方なら30分もあれば終わるのではないでしょうか。
アイストの常時キャンセルを行いたい方はこの記事を参考に是非挑戦してみて下さい。
この記事へのコメント
左の赤から順番に、『アイスト信号線+』『イルミ配線+』『イルミ配線-』『アイスト信号線-』
5極リレーの白線をアイスト信号線+、5極リレー赤の配線をアイスト信号線-にそれぞれエレクトロタップを使用して接続していきます。
と書いてありますが、写真を見る限り逆ではないでしょうか?
すみません、リレー白+をアイスト赤に接続、リレー赤+をアイスト白に接続と説明があります。
下に接続した画像がありましたが、説明とは逆な気がしますが、違いますか?
ご指摘ありがとうございます。
画像と説明の文が逆になっていましたので修正しました。
ただ逆につないだとしてもアイストキャンセルの回路は変わらないのでご安心ください。
はじめまして。大変参考になりました。
輸入車でも同じように配線すれば可能でしょうか?
輸入車では試したことはないですが、スイッチでONOFFするタイプならば同じ仕組みでできると思います。
必ずテスターで電圧を確認しながら行った方が良いですが。