バンパー板金塗装 本格器材で一本塗り補修してみた結果
こちらの記事は以前の続編的な記事になります。
以前バンパーの傷を市販のスプレー缶でDIY補修したのですが、結果は大失敗。
塗装の艶がまったく出ずに最悪の結果となりました。
それで、やっぱりこのままではかっこ悪いということで今回本格的に補修をすることにしました。
本格的にとは言ってもDIYにはこだわります。
今回は缶スプレーではなく、エアコンプレッサーを使用した本格的な器材や塗料などを使用した方法で補修していきます。
作業の工程や作業にかかった費用などを紹介してくので参考にしてみてください。
このページの目次
塗装に使用する塗料を準備
今回は、コンプレッサーを使用したスプレー塗装を行うので、塗料を用意します。
用意する塗料は『ベースカラー』『クリア』になります。
『ベースカラー』というのは車の色の事です。
車の色にはカラー番号というものがあり、コーションプレートで確認できます。
コーションプレートは運転席か助手席を開けたところにあります。
画像の赤丸部COLLARと書かれた「202」というのが今回用意するベースカラーになります。
『クリア』というのはベースカラーの上から塗装する塗料で、塗装の光沢、艶を出すために使用します。
クリアには硬化剤という液剤を混ぜて使用します。硬化剤には塗膜を頑丈にする働きがあり、溶剤などから塗装面を守ってくれます。
全ての塗料はネット販売で購入すことができます。
楽天市場で購入した塗料です。
0.5L分の塗料を購入しましたが、バンパー1本の塗装ならば0.3Lで十分足りると思います。
クリアには硬化剤がセットになっています。
今回用意した塗料は全部で送料込み4500円位で購入することが出来ました。
バンパーの板金塗装作業 作業手順
今回バンパーを一本全部塗るので、バンパーを取り外し各パーツも取り外し作業することにしました。
バンパーの取り外し作業
バンパーの取り外しはDIY作業でも簡単に行う事が出来ます。
こちらの記事でバンパーの詳しい脱着方法を紹介しているので参考にしてみてください。
バンパーを取り外し、さらにグリルやフォグランプなどの部品もすべて取り外した状態です。
この状態で塗装作業を行う事で、マスキングをする必要が無くなります。
バンパーの傷をパテで埋める
塗装をする前に、バンパーの傷のパテ埋め作業を行います。
バンパーの傷、ささくれを粗めのペーパーでならしてから脱脂を行います。
浅い傷の場合はペーパーをかけてならせばOKですが、ツメが引っかかるレベルの深い傷がある場合はこのようにパテ埋めをして補修します。
パテを毛平らになるように削ります。
このとき限りなく平らになるように均等にならしていきます。
このパテ処理工程の仕上がり具合が、後の塗装の仕上がり具合に大きく影響してきます。
パテ処理の工程は塗装の工程よりも重要といっても過言ではありません。
パテ補修部にサフェーサーを塗布
パテ補修を下箇所にサフェーサーを塗布します。
一度で塗ろうとはせず何回かに分けて塗布していきます。
サフェーサーはバンパーと塗料の接着剤の役割をするとともに、小さな小傷を隠してくれる効果があります。
塗装が十分に乾いたら、極細目のペーパーで表面をならしていきます。
このとき、傷を補修した部分がうまく補修できていない場合浮かび上がって来たりします。
その場合そのまま塗装しても決して綺麗に塗ることはできないので、一度パテ工程に戻り再度傷を補修しましょう。
少しでも、段差や引っかかりがあるとベースカラーを塗った時さらに目立ってしまいます。
必ず、パテの補修箇所の具合を確認してから塗装こうていに進みます。
バンパー塗装前の足つけ作業
塗装をする前にバンパー全体の足つけ作業を行います。
この作業はバンパーにすごく細かい傷をつけることで、塗装の密着性を高めるための作業です。
液体の反応型研磨剤をスポンジ型の研磨剤に塗って全体的に足つけを行っていきます。
この作業を行う事でバンパーの艶が無くなります。
ここまでくるともう後には戻れませんよ。
全体を研磨し終わったら、全体を十分に脱脂していよいよ塗装作業に入ります。
ベースカラーの塗装
ベースカラーの塗装です。
今回購入した塗料は車のカラーに合わせたもので、そのまま使用でいるものを購入しました。
画像のような感じでそれぞれ小分けされてきます。ピンクテープの缶がベースカラーですね。
ベースカラーをスプレーガンで塗装していきます。
ベースカラーは塗料のタレに気をつけながら数回に分けて塗装していきます。
この段階ではまだ次のクリア塗装ほどそこまで塗装に気を使わないそうです。
ベースカラーを塗ってある程度乾かします。この段階ではまだ塗装の艶はありません。
クリア塗装
最後にクリアの塗装を行います。
この塗装が一番気を遣う難しい塗装になります。
ネットで注文すると顔料、シンナー、硬化剤がセットで来ると思います。
硬化剤とは、塗装を強くし溶剤などのダメージから塗装を守る役割をします
塗料を調合しスプレーガンで塗装します。クリアを吹くときは口径の大きいガンで塗装します。
より綺麗な艶を出すため、塗料がタレるかタレないかのギリギリのところを見極めながら塗装していきます。
クリア塗料はベース塗料に比べ若干重くて塗装がタレやすくなっています。
タレないように十分注意しながら、数回に分けて塗装していきます。
クリア塗装後のバンパーはツヤツヤに仕上がります。
塗装のうまい下手はこのクリア塗装で決まるといっても過言ではありません。
塗装部分の乾燥 バンパー組み付け
クリア塗装が終わったら塗装面を乾燥させます。
クリア塗装は硬化剤が入っているため乾燥にかなりの時間がかかります。
ヒーターなどを持っていない自然乾燥ならば約一晩は置いた方がいいと思います。
一見乾燥しているようでも、中途半端のままだと塗装面がまだ柔らかく、指紋が残ったりしてしまいます。
感想には十分時間をとるようにしましょう。
十分に乾燥が出来たらバンパーを組み付けていきます。
クリア完全硬化後の仕上げ
クリア塗装が完全に硬化するまで約1週間ほどかかります。
クリアが完全硬化したら、2000番以上のペーパーやコンパウンドを使って塗装面をならし、さらに艶を出していきます。
このとき、塗装注意発生したブツなどをある程度取り除くことができます。
缶スプレーで補修したころに比べる見違えるほど良くなりました。
まとめ
今回缶スプレーで補修した個所を本格的な道具を使って再補修を行いましたが、板金塗装ってかなり手間もかかるし、腕も必要で大変ですね。
やっぱりこの手の修理は手間とかも考えると、プロにお願いした方が仕上がりも良くて無難だと思いました。
バンパーの傷は1カ所だと20000円~30000円位で修理してもらえるので安いもんだと感じました。
DIY塗装だと塗装ブースまで用意できないので、塗装中どうしても虫やゴミなどが付着してしまいました。
その場合、大きいごみや虫などは指にテープを巻いてくっつけるようにして取り除きましょう。慌てずやればきれいに取り除けます。
プロの人は塗料の種類によってスプレーガンをいくつも使い分けて塗装を行います。
板金塗装作業というのは一朝一夕ではできないまさに職人技といえます。