ダイハツ タント ハンドル操作時や段差で異音 原因と修理
ダイハツタントのハンドルを切ったり段差などを通った時、前の方から『ギコギコ』などの異音がするという不具合の修理内容になります。
型式はL350Sになります。この症状は初代のタントで起こりやすい不具合となっております。
今回修理したタントは距離数12万kmほど走行したものになります。
この記事では、ハンドルを切った時や段差走行時の異音の原因と修理内容、修理費用などを詳しく紹介していきます。
ハンドル操作時や段差時に異音がする 原因
ギコギコ音の原因としては、フロントのサスペンションの『アッパーマウント』という部品に原因があります。
画像がアッパーマウントという部品になります。エンジンルームを覗いたときにちょうどサスペンションの上に見える部品です。
このアッパーマウントはサスペンションを足廻りと車体につなげる役目があります。
この、アッパーマウントのゴムのブッシュ部分いガタが発生する事で、今回のような異音の原因となります。
リフトアップされた状態で、タイヤを下から持ち上げると、上下にガタがあるのが確認できると思います。
今回のような不具合が発生した場合は、アッパーマウントの交換が必要となります。
ちなみにこのアッパーマウントは、部品が改良されていて、交換時に供給される部品は対策部品となっているためこのような不具合はおきにくいようになっています。
ハンドル操作時や段差時に異音がする 修理
アッパーマウントを交換するにはサスペンションを取り外し、分解する必要があります。
先ほどのアッパーマウントのナットと、ナックル部分のボルトや、スピードセンサなどを取り外すことでサスペンションを取り外すことが出来ます。
軽自動車は割と簡単にサスペンションを取り外すことが出来ます。
取り外したサスペンションの分解には、コイルスプリングコンプレッサーという工具を使用します。
この工具はサスペンションを分解する際に、コイルスプリングを圧縮する工具です。ローダウンスプリングの交換などをする際にも使用します。
右が新品のアッパーマウント、左が取り外したアッパーマウントです。
アッパーマウント上部の隙間の大きさの違いがわかるかと思います。左の取り外したマウントは隙間が大きく、この隙間が原因でガタを発生し異音の原因となります。
一方、右側の新品のマウントを上部の隙間が無くなっているのがわかるかと思います。おそらく全国的に同じ不具合が多発して、改良されたのでしょう。この場合は構造上、ガタが発生することはありませんね。
というか、改良前の構造だとどう考えてもガタが発生する作りですし、設計ミスなんじゃないかと疑いたくなるような作りです。
車のフロントのサスペンションは常に、上下の振動やねじりの力が加わりすから、距離数が多くなってきた車はガタが発生してしまいます。
一方新品のアッパーマウントは隙間が無くなっているので、構造上ガタが発生することはありません。
今回の修理ではアッパーマウントの交換と同時に、アッパーマウントの内部に入っているベアリングも交換します。
このタイミングじゃないと交換出来ないので、同時に交換しておきます。ナットは基本再使用不可なので交換になります。
元の手順で戻して、足廻りのガタが無くなれば作業は完了です。
ハンドル操作時や段差時に異音がする 費用
今回交換したアッパーマウントとベアリングの値段は、2つ合わせて5000円ほどになります。
修理工場に依頼した場合の費用は、6000円前後になることが多いかと思います。
コイルスプリングの交換を行ったことのある人ならば、比較的簡単にDIY整備する事が出来るかと思います。特別難しい作業はないし、リフトもなくて作業出来ます。
ハンドル操作時や段差時に異音がする まとめ
このアッパーマウントの部品は明らかに設計ミスですよねー。
でも、車って本当に色々な部品が日々改良されているんですよね。初代のタントがあったから、今の新型タントがあります。
今回の様に、ハンドル操作時や、段差走行時に異音がする場合は、アッパーマウントの不具合を疑ってみてください。