ドライブシャフトブーツの破れ スピ―ジーを使ったDIY修理方法と費用




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自動車のドライブシャフトブーツの破れについて、修理方法や費用などを紹介します。

ドライブシャフトとはエンジンの動力をタイヤに伝えるための部品になります。

ドライブシャフトのブーツ破れはそのままにしてしまうと異音の原因になり、最悪は走行不能などになる場合もあります。

走行中、特にに交差点を曲がるときなど、ハンドルをいっぱいに切って前進した時に、タイヤの方から「ガラガラ」「カラカラ」という異音がしている場合はすでにドライブシャフトに不具合発生している場合があります。

こちらの動画でドライブシャフトからの異音を聞くことが出来ます。

この様状態になってしまうと、ドライブシャフトブーツの交換だけでは直りませんので修理費用なども高額になってしまいます。

なので、ドライブシャフトブーツの破れを発見した場合は、早急に修理を行う必要があります。

今回紹介する方法は『スピ―ジー』というドライブシャフトブーツが破れてしまったときに、使える修理専用のドライブシャフトブーツを使うので、DIYでも交換が可能です。作業方法を詳しく紹介しますので参考にしてください。

ドライブシャフトブーツの破れの原因

ドライブシャフトブーツの必要性と破れの原因を簡単に説明します。読み飛ばしてもOKです。

自動車のタイヤは路面の状況やハンドル操作に応じて様々な方向に曲がるので、その動きに対応できるためドライブシャフトブーツには、ボールジョイントという構造が使われています。

ボールジョイントとは人間でいう『関節』に当たる部分です。

自動車の場合、関節は金属と金属同士の部品が組み合わさってできています。そのままでは、金属同士がこすれて摩耗してしまうので、ジョイント部分にはグリースが充填されています。潤滑剤ですね。人間でいえば軟骨部分ですかね。

そして、ドライブシャフトというのはタイヤと同じ数だけ回転をしています。すると遠心力でグリースは全部周りに飛び散ってしまうことになります。

これを防ぐためにドライブシャフトのボールジョイント部にはゴム製のブーツといわれる部品、おおわれており、グリースが外に飛び散ってしまうのを防ぎます。

ドライブシャフトブーツは機能上、蛇腹の形をしています。この蛇腹部分が、経年劣化や、走行中に伸縮を繰り返す事で、破れてしまうことがあります。

ドライブシャフトブーツ 破れ

画像赤丸部が破れてしまっているドライブシャフトブーツです。このように蛇腹の部分からぱっくりと破れてしまうことが多いですね。

ドライブシャフトブーツのゴムの質自体も、古くなりひび割れが多く見られます。

この中にはグリースが充填されているのですが、この破れからグリースが外に飛び出してしまい、潤滑不良となり金属同士がこすれ合わさって、ジョイント部(関節)の摩耗が進み異音の原因となります。

この様なドライブシャフトブーツの破れを見つけたら早急に修理をする必要があります。

修理用ドライブシャフトブーツ 『スピ―ジー』について

これまでのドライブシャフトブーツの修理といえば、足回りをばらして、ドライブシャフトを外し、ドライブシャフトを分解して交換をする必要がありました。なのでとても時間と技術のいる作業でしたので、DIYでの修理はなかなか大変な作業でした。

しかし、今の時代ドライブシャフトブーツを交換するのにとても便利なものがあります。

これを使えばドライブシャフトブーツはDIYで交換する事が出来ます。

それが、修理専用のドライブシャフトブーツ『スピ―ジー』という商品です。

この商品の特徴はドライブシャフトブーツの一か所に切れ込みが入っています。

なのでドライブシャフトを分解することなく、交換をすることができ、最後に切れ込み部分を結合するだけで交換完了となります。

スピ―ジー

この様に一か所切れているので、ドライブシャフトを外さずに交換することが可能です。

スピ―ジーの値段はひとつ5000円ほどになります。

接着材を使用しない独自のジョイントシステムを採用していて、ファスナー部に内蔵されたスナップリングによりオス部とメス部を密着させることで結合して、優れた密着性を実現しています。付属の組み付け剤を使用することで、ファスナー部の結合も簡単に行うことが出来ます。

ドライブシャフトの径は車種によってそれぞれ違うので、適合確認をしっかり行ってから用意してください。径が違うと取り付けることが出来ませんので注意してください。

ドライブシャフトブーツ 修理方法

スピ―ジーを使った、ドライブシャフトブーツ修理方法手順を紹介します。

今回の車両はスズキのワゴンRという車になりますが、どの車種でも交換方法は一緒です。

1.交換する側をジャッキアップしタイヤを外します。

タイヤが接地しているときにナットをある程度緩めておきましょう。

ドライブシャフトブーツ 破れ

ドライブシャフトブーツの破れを確認します。まだグリースはそこまで外に飛び出ていないようなので、ブーツ交換だけで済みそうです。

2.ドライブシャフトブーツのバンドを二個所切断します。

ブーツバンド

赤丸部二個所がブーツバンドです。大きめのニッパーなどで切断します。

バンドが外れたら、ニッパーやカッターを使ってドライブシャフトブーツを切断していき、ドライブシャフトブーツを取り外していきます。

3.ドライブシャフトブーツが外れると、中のボールジョイントに古いグリースが充填されているのが見えます。

ドライブシャフトグリース

この古いグリースをウエスなどでできるだけきれいに取り除きます。

4.取り除いたら、付属のドライブシャフトグリースを充填していきます。

ドラシャ グリース充填

この画像の様にグリースのチューブをまるまる一本使い切り、たっぷり充填してください。

5.スピ―ジーを取り付ける準備をします。

組み付け剤 塗布

画像赤丸部、スピ―ジーのファスナーメス部に専用の組み付け剤を塗布します。これは接着剤ではありません。潤滑材みたいな感じです。

6.塗布したらドライブシャフトに取り付けていきます。

スピ―ジー 取り付け

画像の様にまず、径の大きい方から順に半分くらいまでオス部メス部をはめ込んでいきます。

半分くらいまで組み付けたら、ブーツをハウジングにかぶせます。

ハウジング部

7.ブーツをハウジング部にかぶせたら、残り半分のファスナーもはめ込んでいきます。

スピ―ジー 取り付け

取り付けが完了した画像です。径が小さい方のファスナーをはめ込むのは初めてだと少してこずるかもしれません。

径の小さい方はドライブシャフトのくぼみの部分に合わせます。

8.ブーツバンドを組み付けます。

ブーツバンド

ブーツバンドの折り返し部は前進時の車輪回転方向と逆向きになるように取り付けます。また、ファスナー部の反対側に折り返し部が来るように取り付けます。

これでドライブシャフトブーツの交換作業は終了です。

最後にファスナー部がしっかり結合していることを確認してください。

接着剤を使用しているわけではないので、失敗した場合はまたやり直すこともできます。

ドライブシャフトブーツの破れ DIY修理方法と費用 まとめ

スピ―ジーの値段は5000円ほどになります。

車屋に修理を頼んだ場合の工賃はおおよそ6000円前後になることが多いかと思います。

ドライブシャフト交換が必要になる場合リビルト品ASSYの値段が車種によっても変わりますが10000円前後になります。

ドライブシャフト交換工賃は10000円前後になるかと思います。

一見難しそうな、ドライブシャフトブーツの修理ですがやってみると意外と簡単にできると思います。ファスナーをはめ込む際に器用さが多少求められますが・・・。

作業要領を詳しく掲載した取り扱い説明書もついてくるので、初心者の方でも安心かと思います。

DIYで交換すれば、かなりの工賃節約になりますのでぜひ挑戦してみてください。

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