クラッチペダルが高すぎるときの対処方法
車のクラッチペダルは使用していくうちに、クラッチが切れる高さが高くなってきます。
それは車のクラッチの構造上起こる現象です。
クラッチディスクの摩耗が進行するほどクラッチペダルの高さは高くなってきます。
クラッチの残量が少なくなると、クラッチペダルの遊びが減ります。
するとペダルを踏んだ時、上の方でクラッチが切れるようになります。
なので、運転していてクラッチペダルの高さが高くなってきたなと感じる場合はクラッチディスクが摩耗してきた証拠であり、クラッチディスクの交換が必要になります。
クラッチディスクの交換をするにはミッションを下す作業が必要になるので、最低でも70000円と高額な費用が掛かります。
しかし、クラッチペダルの高さ調整を行うことによってまだしばらくの間乗り続けることが出来る場合があります。
この記事ではクラッチペダルの高さ調整方法について詳しくまとめます。
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クラッチペダルの高さ調整方法
クラッチペダルの根元の方を観察してみてください。
クラッチペダルの根元に画像赤丸部のようなプッシュロッドが確認できるかと思います。
このロッドがペダル操作によって押し込まれることでクラッチに力が伝わりクラッチを切ったりする動作をしています。
車種によって形や取り付け方は様々だと思いますが、このようなロッドがある場合はこのロッドの長さを調整することで、クラッチの切れ具合の調整を行うことが出来ます。
どのように調整したらよいのかを説明します。
先ず画像のようなロッドを見つけたら上側のナットを緩めてください。
上の画像の矢印のナットです。
このナットはプッシュロッドが動かないように固定しているナットですので、このナットを緩めることで、プッシュロッドの調整が行えるようになります。
次に下側のナットを回すことで、プッシュロッドの長さを調整できます。
画像矢印のナットです。このナットはプッシュロッドと一体になっているので、回すことでプッシュロッドも一緒に回り長さが変わります。
このときプッシュロッドをどちら側に調整すればいいのかというのが重要です。
今回の様にクラッチペダルが高い、クラッチペダルの遊びが少ない、クラッチが上の方で切れるもしくはつながる、というような現象を改善したい場合はプッシュロッドをペダル側に近づけるように調整します。
上の画像は調整前の画像です。
下の画像は調整後の画像です。
画像だとプッシュロッドが上方向に移動しているのがわかると思います。この車の場合クラッチペダルの方向は上方向にあります。
この様にペダル側にロッドを調整することで、クラッチが切れるタイミングをペダルを深く踏み込んだ時に切れるように調整できます。
逆にペダルから遠くなるように調整すると、クラッチがペダルの高い位置で切れるようになります。
ちなみに画像のクラッチペダルの調整はもう限界値ぎりぎりでこれ以上調整できないところまで来てしまっています。
今回はこれでちょうどよい切れ味になりましたが、今後使用していくうちにクラッチが摩耗してまたペダルが高くなって来たら、その時はクラッチディスクの交換が必要となります。
10mmか12mmのスパナがあれば誰でもできる作業です。少しずつロッドの長さを調整しながら自分のちょうどいい切れ味になるまで調整してみてください。
クラッチペダルの調整 まとめ
この作業は誰でも簡単にできる作業なので、ペダルの切れが高く感じたり、つながりが高く感じてきた場合は一度この方法で調整してみてください。
クラッチディスクは距離を乗っていけば必ず摩耗します。
ペダルの高さが高いからと安易にクラッチ交換をしてしまうと、もしかするとまだ使えたクラッチディスクかもしれません。
クラッチディスクを最後まで使いきるためにもこの方法は有効です。