車が発進るするとき「キュルキュルキュル」と大きなな音をたてて発進していく車見をたとことありませんか？もしくは自分の車がそんな音を立てていたりしませんか？特に雨の日や軽自動車に多いと思います。

外から聞いている側だと大きい音にビックリするし、運転しているのが自分だと壊れたのかと思って結構あせった経験をお持ちの方もいると思います。

車の発進時のキュルキュル音の正体は「ファンベルトの鳴き」といわれる現象です。

このファンベルトの鳴きはまさに車の悲鳴！！すぐに点検をしてくれーという車の叫びのようなものです。

ファンベルトの鳴きの原因と解消方法をまとめました。

そもそもファンベルトって何？

ファンベルトとはエンジンの補器類を駆動させるためのベルトです。

エンジンの力を利用し、ベルトを介して様々な補器類のプーリーを駆動します。ここでいう補器類とはオルタネータ、ウォーターポンプ、エアコンコンプレッサーなどを指します。

素材はゴム製で内部にはワイヤーが入っており強度を保っています。エンジンルームを開けるとエンジンの外側についているのが見えると思います。

 

昔はエンジンの冷却水を冷やすためのラジエータファンも一緒に駆動しており、現在は電動ファンの物が多くなっていますがその名残で現在もファンベルトと呼ばれています。

ファンベルトは車種によって１本だったり２本、場合によっては３本使われていたりもします。年式の古い車種ほどベルトの本数が多い傾向にあります。

現在は１本のベルトですべての補器類を駆動するのが主流となっています。

ファンベルトの鳴きが発生する原因とその対策

ファンベルトの鳴きが発生する原因は、大きく分けて３つあります。

・ベルトの張りがゆるくなっている

ファンベルトは材質がゴムででいていますので使用しているうちにベルトの伸びが発生してしまいます。

ベルトが伸びると張りがゆるくなり、エンジンの力によって回されたベルトが補器類のプーリー上を空転(すべる)してしまい、鳴きを発生させる原因になっています。

対策としてはベルトの張り調整があります。ベルトの張りを再調整することにより症状が改善されます。

画像の様にオルタネータなどにベルト調整用のアジャストボルトが付いていたりします。アジャストボルトがないタイプはプライバーなどのてこ棒を使って張りを調整します。

ファンベルトの張り具合には基準値がありますので基準値より張りすぎても緩すぎてもいけません。張り具合の上限値に近いくらいまで調整しても鳴き止まない場合は交換が必要になります。

新品のベルトは初期伸びといわれるものがあり、ベルト伸び率が少し大きいのでベルトを新品交換した際は少し強めに貼る必要があります。

また、最近の車ではオートテンショナーといってベルトの張り調整が不要の車種があります。オートテンショナーで鳴きが発生している場合は張り調整で解消することはできませのでご注意ください。

・ベルトの溝が使用過程で減ってしまっている

ファンベルトを見てみるとその片面には３～４本くらい溝が彫ってあるのがわかると思います。

この溝が補器類のプーリーとかみ合い滑りを発生させることなく駆動させる構造となっています。

しかし使用しているうちにこの溝はすり減って痩せていきます。するとファンベルトの溝とかみ合う面積が少なくなり、ベルトの滑りが発生し鳴きが発生してしまいます。

画像は溝がすり減り、ひび割れが発生してしまっているファンベルトです。

この場合の対策はベルトの交換になります。走行距離が多くなってくるほどベルトの溝は減っていきます。

・ベルトの弾力性が無くなっている

もうひとつはベルトの弾力性です。ベルトの材質はゴムでできていますので経年劣化によりゴムが硬くなってきます。

するとベルトの弾力性が無くなり、エンジンの回転数が上がった時などの動きにベルトの動きが応答しきれず滑りが発生し鳴きが起きます。またゴムが硬くなることによりベルトにヒビ割れが発生してきます。

この場合の対策法もベルトの交換ということになります。

このほかベルトの溝面やプーリーに油分や水分が付着していると、滑りが発生しやすくなりベルト鳴きが発生しやすくなります。この場合は付着した油分、水分を除去します。

ファンベルトの交換時期と交換費用

ファンベルトの鳴きを放置しておくと、いずれベルトが切れてしまい最悪走行不能状態に陥る可能性があります。そうなってしまう前にベルトの交換を行いましょう。

ベルトの交換時期は車の乗り方や車種によっても若干異なってきますが、おおよそ以下の通りです。

・走行距離：約７００００ｋｍ

・使用年数：約７年

以上のどちらかを過ぎているものは早めに交換することをおすすめします。

また軽自動車の場合は走行時のエンジン回転数が高いなどの理由により、この時期より交換時期が早くなることが多いようです。

交換の費用はベルトの本数や作業のやりやすさなどによって結構金額がかわりますが、部品工賃込でおおよそ１００００円前後になることがほとんどでしょう。

発進時に毎回キュルキュル音がなっている場合は早急に点検、交換することをおすすめします。

発進時キュルキュル音を立てている車の正体まとめ

車の発進時のキュルキュル音の正体がお分かりいただけたでしょうか。信号待ちで隣の車が鳴ってたりすると、結構ビビるしなによりあの音を出して走っているのはかっこ悪いですよね。

私にはキュルキュル音が車の悲鳴に聞こえて「あーメンテしてないな。車がかわいそう」とか思ったりしちゃいます。

車のベルト鳴きをほっとくと、最悪ファンベルトが切れてそのほかの思わぬ不具合を招く恐れもあります。

車は買ったら終わりではなく日頃のメンテナンスがとても大切です。しっかりとした知識を身に着け愛車をメンテナンスしてあげましょう。