ミッションからオイル漏れ ドライブシャフトオイルシール 修理内容と費用
トランスミッションのドライブシャフトオイルシールからのオイル漏れの修理と費用をまとめています。
トランスミッションにはドライブシャフトという部品が接続されており、ミッションからの動力をタイヤに伝える仕組みになっています。
ドライブシャフトが接続されている部分には、オイルシールという部品でミッションオイルが漏れないようにシールされています。ゴム製のパッキンのような役割です。
このオイルシールは石油製品で材質がゴムになるので、経年劣化や走行距離が多くなるとシール性が悪くなりオイル漏れを起こすことがあります。
この画像の様にドライブシャフトの接続部分がオイルでビタビタになり、周辺が黒く汚れます。
ミッションオイルの色は白いウエスで吹き上げると、赤い色をしているので、エンジンオイル漏れとの切り分けはしやすいと思います。
オイルシールからオイルが漏れてしまった場合は、オイルシールの交換が必要となります。
修理の内容と修理費用などを詳しくまとめます。今回修理した車両はトヨタ車の70系ヴォクシーという車両になります。ドライブシャフトのオイルシール交換方法は車種が違ってもほとんど一緒ですので参考にしてみてください。
ドライブシャフトオイルシール交換方法
ドライブシャフトのオイルシールを交換するには、ドライブシャフトをミッションから取り外す必要があります。
先ずはドライブシャフトのロックナットのかしめ部を解除します。
上の写真の様にドライブシャフトのロックナットはかしめてありますので、これを解除する必要があります。
ここのかしめを解除するには「チゼル」という道具とハンマーを使用します。
このかしめ部分をしっかりと起こして解除しないと、ドライブシャフトのネジ山を駄目にしてしまうのでしっかりとかしめ部を起こします。
この画像の様にしっかりと起こしてください。ロックナットは基本的に再使用はしません。
次にナックルをフリーの状態にする必要があるので、ブレーキキャリパーや、スピードセンサー、ストラットのボルトを外します。
この辺のボルト類を取り外します。
こんな感じの状態になります。
この状態になると、ドライブシャフトの先端をナックルから抜くとことが出来るようになります。
ただこのとき、ドライブシャフトとナックルのスプライン部が錆で固着しなかなか抜けない場合がります。
そんなときは、ロックナットを5山くらいかまして、スプライン部にルーセンなどを塗り、ハンマーでたたいて固着を解除します。
こんな感じにして、ハンマーでたたくと、錆の固着が解除されます。
スプラインの錆の固着を解除する場合、絶対に直接ドライブシャフトをたたいてはいけません。ネジ山が変形し使用不可になります。
ナックルから、ドライブシャフトが抜けたら、次はミッションからドライブシャフトを外します。
ドライブシャフトを外す際は、「スライディングハンマー」や「ブラスバー」などを使って外していきます。
ドライブシャフトの外し方は別の記事でも詳しくまとめていますので、参考にしてみてください。
ドライブシャフトが抜けると、オイルシールを外すことができるようになります。
マイナスドライバーなどを使って、古いオイルシールを外します。
オイルシールを外す時、結構かたい場合があるのでオイルシール取り付け面を傷つけないように注意してください。
オイルシール単体の画像です。
古いオイルシールを取り外したら、新品のオイルシールを取りつけていきます。
ここがドライブシャフトオイルシール交換の一番重要なところです。
オイルシールを正確に入れないとまたオイル漏れを起こしていしまうからです。
オイルシールの取り付けには、「真鍮棒」という工具を使います。
全集が均等に入るように少しずつ少しずつ、オイルシールを挿入していきます。この作業は何回やっても結構神経を使いますね。
ミッションと面とツライチになるように取り付けます。素手で取り付け具合を確認しながら少しずつ取り付けてください。
オイルシールをまっすぐ正確に挿入しないと、漏れの原因となりますので慎重に行いましょう。
後は元の手順でドライブシャフトを取り付けていきます。
ドライブシャフトを取り付ける際に、オイルシールを傷つけないように注意して取り付けてください。
ドライブシャフトオイルシール 交換費用
オイルシールの交換費用についてですが、ほとんどが工賃になります。
オイルシールの部品代としては800円くらいになると思います。
工賃の方は10000円前後になることが多いと思います。足廻りの部品などを取り外す作業が必要になると、工賃が高くなりがちです。
修理工場に依頼した場合は、約13000円くらいに費用が必要になることが多いでしょう。
DIY整備で行うには結構ハードルの高い作業だと思います。下回りに潜りながらの作業ではかなりやりずらいと思うので、リフトがないときつい作業になると思います。
ドライブシャフトオイルシール漏れ まとめ
ドライブシャフトのオイル漏れに限らず、オイル漏れがある場合は車検が通らなくなりまうので、修理が必要になります。
オイル漏れは放ってオイルも良くなることはなく、悪化していくばかりで。
オイルの漏れを放っておくと、オイル量が少なくなり、潤滑不良などを起こして思わぬ不具合につながる可能性もあります。
オイル漏れは発見次第早めに修理をした方がよいでしょう。