オススメの『電工ペンチ』と使い方 車の配線作業の必須工具
自動車のDIYの定番といえば、LEDの電飾関係や、ナビのやオーディオの電源、そのほかの電装部品関係ではないでしょうか?
これらの、車イジリには必ず配線の加工などが必要となります。
そして配線の加工などに必須の工具が『電工ペンチ』です。
またの名を『圧着ペンチ』や『圧着プライヤー』などと呼んだりしますが、個人的には電工ペンチが一番しっくりします。
この電工ペンチは一つで、配線を切断する、配線の被覆をむく、端子をかしめる、など多くの用途をこなしてくれます。
車をDIYでいじる人は必ず所有しておきたい工具になりますね。
この記事では、おすすめの電工ペンチや電工ペンチの基本的な配線を切断する、配線の被覆をむく、端子をかしめるなどの使い方を紹介しますので、初めて電工ペンチを使う方などに参考にしていただければと思います。
このページの目次
おすすめの電工ペンチ
電工ペンチはさまざまなメーカーから販売されています。またメーカーによって値段も様々です。
私のおすすめは断然『ロブテックス』製の通称『エビ』と呼ばれるメーカーの電工ペンチです。
その名の通りグリップ部にエビのイラストが印刷されています。電工ペンチをお持ちでない方はこのメーカーのものを選んでおけばまず間違いないですね。
格安の電工ペンチなども売っていたりしますが、使い勝手が悪くて使い物にならなかったりします。
電工ペンチは初めにある程度いいものを買っておけば、ほぼ一生ものとして使い続けることが出来ます。
ちなみに私もエビの電工ペンチをもう10年以上愛用しています。コスパもよく使いやすくて、最高の電工ペンチだと思います。
電工ペンチで配線を切る作業
先ずは配線を切る方法です。
これは、ニッパーなどの工具でも同じように切る事が出来ますが、電工ペンチがあればそのほかの作業を一つの工具で行うことが出来て便利です。
配線を切断するには上の画像の赤丸部分を使います。
ここがニッパーのような刃になっています。実際刃は片方にしかついていなくてもう片方は平らになっています。電気配線を切断するときはこの形状の方がスパッとよく切れます。
配線の切断の作業は誰でも問題なくできるかと思います。
電工ペンチで配線の被覆をむく作業
電工ペンチでは配線の被覆を綺麗にむくことが出来ます。
画像赤丸部が配線の被覆をむくのに使用する部分になります。
配線の太さに合わせて使えるようにいくつかサイズが用意されています。
使い方はとても簡単です。
むきたい配線の太さに合ったサイズの部分に配線をセットします。
車の配線加工では主に0.75、0.9、1.25あたりを使うことが多いかと思います。
配線をしっかと挟んだら、そのまま配線を引っ張ります。
すると中の芯線を綺麗に残したまま、周りの被覆だけきれいにむくことができます。
画像の様に綺麗に向くことが出来ます。
最初は多少てこずるかもしれませんが慣れれば簡単に配線を向くことが出来るようになります。
車の電装関係のDIY作業では、この配線を剥く作業はたくさん必要になると思うので、しっかりと身につけましょう。
電工ペンチで端子をかしめる方法
配線の被覆を綺麗に向くことが出来たら、今度は端子をかめましょう。
端子のかしめは画像赤丸部を使って行います。端子の大きさに合わせて使い分けます。
このM型のような独特の形状が端子をきれいにうまくかしめてくれます。
端子にはいろいろな種類がありますが、車の使用するのはギボシ端子とアース端子がほとんどだと思います。
左からオスギボシ端子、メスギボシ端子、アース端子です。
ギボシ端子にはオスとメスがあって、これをつなぎ合わせることで、配線同士をしっかりとつなげる事が出来るようになり、また簡単に外すことが出来ます。
端子のかしめ方には若干コツがいるので、慣れるまでは失敗したしたりする事もあるかと思います。車イジリに使用する際はある程度戸数に余裕をもって用意するといいと思います。
それでは、端子のかしめ方を説明します。
ひとつの端子に対して2か所かしめます。
最初に配線が向けている側をかかしめます。ここが端子と配線を導通させているので、必ず芯線を食うようによく狙ってかしめてください。
上の画像のような状態になります。ここがしっかりかしめていないと導通不良などを起こす原因となります。
次に配線の被覆側をかかしめます。
ここでポイントなのがかしめた部分がしっかりと配線をとらえているか確認しましょう。かしめた端子のM型の真ん中で配線がかんでいるようにしてください。
この画像のかしめ方だと配線が丸い部分に逃げてしまっている状態です。これでは配線をしっかりととらえることができていないので、配線が抜けてしまう可能性があります。
配線側の端子をかしめるときは必ず端子の中心でとらえるようにしてください。
ちなみに上の画像のようなビニールのカバーは端子をかしめた後だと、つけるのが困難です。最初に配線に通しておくのがポイントです。最初のうちはこの作業がかなり忘れがちになると思います。
ビニールのカバーは安全のためにも必ず取り付けましょう。
配線作業を行うときの基本ルール
・配線作業を行うときは基本ルールとして電源に近い側の配線をメスギボシ、その先をオスギボシでつなぐようにしてください。メスギボシのビニールカバーは端子全体を覆っていて万が一ギボシが抜けても他の部位へのショートを防げるためです。
・配線に電気が通っている状態で配線の加工をするのは大変危険です。電気が通っておる状態の配線の加工はショートの原因となるので絶対に行わないようにしてください。
どこまで電気が流れているかわからない場合は、バッテリーのマイナス端子を外しておけば電気は流れませんので安心です。
・配線の絶縁作業はしっかりと確実に行いましょう。金属部分が露出しているとショートの原因となり大変危険です。金属露出部にはビニールテープを巻くなどの処理を行いましょう。
電工ペンチの使い方 まとめ
このほかにも電工ペンチにはいくつか機能が付いていますが、車イジリで使う際は配線を切断する、配線の被覆をむく、端子をかしめるの3つをしっかりこなせるようになれば十分です。
電工ペンチは使えば使うだけ、うまく作業が出来るようになります。
車のDIY整備をおこなう方は電工ペンチをしっかりと使えるようにすることで、DIYの幅が広がると思います。
下手な配線の加工作業は車の不具合を招いたり最悪車両火災を招く原因にもなります。
しっかりと正しい知識と技術を身に着けて作業を行うことが大切です。
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