アルファード ATH10 警告灯点灯 インバータ冷却系異常 修理について




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10系アルファードハイブリッドの警告灯点灯の修理内容になります。ダイアグコードP3130 インバータ冷却系異常入力。

型式:ATH10

年式:平成17年

走行距離:70000km台

今回の作業では電動ウォーターポンプのエア抜き作業を行ったの、そちらも詳しく紹介します。この年式の電動ウォーターポンプは正しい方法でエア抜きをおこなはないとエア抜き困難となるので注意が必要です。

症状

走行中にエンジン警告灯が点灯。

そのまましばらく走っていると警告音が鳴りだす。

なんとか自走は可能だが車に力がなくフェイルセーフに入っているような感じ。

点検内容と原因

ダイアグコードを点検。ダイアグコード「P3130 インバータ冷却系異常」入力。

このダイアグコードが入った場合まず疑うべきは、ハイブリッド系統の電動ウォーターポンプの不良になります。

この年式の電動ウォーターポンプは不具合が起きることが多いです。

電動ウォーターポンプはエンジンルーム左フロントのアンダーカバーを外したところにあります。

画像赤丸部が電動ウォーターポンプです。

電動ウォーターポンプ

まず、車をIG ONにしたときにこのポンプが動いているかを確認します。正常に動いていれば振動が感じられますが動いていない場合感じません。

今回点検を行ったときに動きは感じられませんでした。動きが感じられなかった場合、電動ウォーターポンプまで電源が正常にきているかを点検します。

電動ウォーターポンプのコネクタを外してIG ONにしたとき12Vの電圧がかかっているかをテスターを使って点検します。今回の車両ではコネクタに12Vの電圧がかかっていたので電動ウォーターポンプには正常に電源が来ているといことがわかります。

つまり、電動ウォーターポンプの不具合ということになります。

電動ウォーターポンプに不具合が起こり、ハイブリッド系統の冷却を正常に行えなくなったため(高温状態)今回のような警告灯が点灯するという事態に至った。力がないように感じたのは、ハイブリッド系統の温度が異常に上がってしまい故障するのを防ぐために、車がフェイルセーフモードに入ったためと考えられます。

修理内容

電動ウォーターポンプの交換を行います。ポンプの交換自体は簡単に行うことができますが、エア抜き作業をただし手順で行わないとエア抜き困難となりますので注意が必要です。

電動ウォーターポンプは12mmのボルト3本で止まっているだけです。

電動ウォーターポンプ 取り付け

赤丸部3本のボルトを外し、ホースとコネクタを外せば、取り外すことが出来ます。

電動ウォーターポンプのエア抜き

この年式の電動ウォーターポンプのエア抜き方法は、2段階になっています。

先ずは冷却水を基準値まで補充します。このときエア抜き口のキャップを取り外しておく必要があります。

赤丸部がエア抜きのキャップになります。

エア抜き キャップ

このキャップを取り外して冷却水の補充を行います。ラジエータキャップの取り付け口まで来たら補充は一旦OKなのでエア抜きのキャップは閉めます。

ここからエア抜きを行います。

冷却水 補充

冷却水の基準水位はこの状態です。ラジエータキャップの取り付け口まで冷却水が来ていること。

冷却液エア抜き(第1ステップ)

・冷却液を規定位置にあることを確認し、不足している場合は補充する。

1秒間IG ONにして(READYにしない)ポンプを回した後、すぐにOFFにする。

■ 注 意 ■
  1. 必ず1秒でIG OFFにする。
  2. 冷却液を補充せずにポンプを回すと、エアがかくはんされてしまい、エア抜きが困難となる。
1秒間IG ONにしたことによりポンプが回って水位が下がりますので、冷却液を規定位置まで補充する。また1秒間IG ONにしての作業を2~3回繰り返し、水位が下がらなくなったことを確認する。

冷却液エア抜き(第2ステップ)

・IG ONにし、ポンプを作動させる。

~最初は冷却系統にエアが混入しているため、ポンプの作動音が大きい。しかし、以下の作業を行うことで音は小さくなるので問題ない。~

  • 冷却液を規定位置まで補充する。
  • 水位に変化がなくなったら、IG OFFにする。
  • 約30秒後再度IG ONにし、冷却液を規定位置まで補充する。
  • 作業を3回以上繰り返し、冷却系統のエア抜きを行う。

エア抜き完了の判断基準。
①ラジエータの注入口からエアが出なくなる。
②IG OFF時の冷却液の水位が、規定の位置から変化しなくなる。
(IG ONとOFFでは、ONの方が水位が下がる)
③ポンプの作動音が小さくなる。
④充てん量の合計が、「抜き取り量+こぼれ量」以上になった。

 

エア抜き作業が終わったらダイアグコードを消去し、しばらく試乗をして再度ダイアグコードが入らなければ作業は完了となります。

インバータ冷却系異常 修理について

今回の修理費用はは工賃を入れると45000円くらいになるかと思います。

電動ウォーターポンプが30000円以上する高額な部品なので修理費用も高額となります。

年式的にもこの年代の車は電気系統の故障が目立ってくる時期でもあります。

今回の不具合は早めに直さないとハイブリッドシステムにも不具合を及ぼす可能性があるので早めに交換することをおすすめします。

 

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